規格開発

CHAdeMOは進化を続けます

市場環境やe-モビリティの需要の変化に応じたCHAdeMO規格の進化を担うことは
CHAdeMO協議会の大切な役割です。

充電中の最大出力の動的変更機能や緊急停止ボタンの任意化,大出力化等は,近年の規格改定の一部に過ぎません。

CHAdeMOの技術チームでは,全ての改定内容が安定したものであることはもちろん,改定前の版に基づいた車両や充電器が新規格版とも問題なく機能するように後方互換性を担保します。

規格進化の方向性は,日本や欧州で行われる技術部会やビデオ・電話カンファレンスを通じたCHAdeMO正会員企業と協議会技術部会との意見交換を通じて決められてゆきます。

また,正会員には定期的に調査票も送り,プロトコル改定への意見を募っています。

CHAdeMO規格の変遷

CHAdeMOは、市場ニーズに応じて充電器・車両の利便性,安全性,および信頼性をさらに向上させるため,継続的に規格の改訂作業を行っています。

CHAdeMO 0.9

最初に規格化されたプロトコルで,現在も最も広く利用されています。
世界中に設置されているCHAdeMO充電器の大半はこの0.9版に則っています。

CHAdeMO 1.0

2012年に発行された1.0版では,車両保護や互換性・信頼性などプロトコルの規定を明確化しました。

CHAdeMO 1.1

1.1版は2015年に発行され,充電中に最大出力を動的に変更することができるようになった他,緊急停止ボタンを任意化したり,V2H向けの細いケーブルが利用できるようにしました。

CHAdeMO 1.2

1.2版は2017年に発行され,最大電流を拡張することで150-200kW級の大出力充電を可能にするとともに,マルチアウトレット充電器の設計要件を規定しました。また,充電ケーブルの過温度対策,および過電流に対すして充電器と車両側の保護機能が協調して動作するように規定を明確化しました。

大出力CHAdeMO

200kW

400kW

EV用電池の価格が年々下がるに従って,車両に搭載できるバッテリー容量が増えています。しかしながら,20-24kWhの電池では急速充電だったものも,電池が40kWhや60kWhなど高容量になると急速とは呼べなくなってきます。e-モビリティの関係者やEVオーナーの期待に応えるため,CHAdeMOは大出力充電の実用化に取り組んでいます。CHAdeMO規格への補記によって150-200kWでの充電が可能にりました。

2018年に発行した規格改訂(2.0)では最大電圧を1000Vまで拡張することによって350-400kWでの充電が可能になり、トラックやバスなどの大型車への充電の道を拓きました。